受発光素子の基礎と産業用途|フォトダイオード・フォトトランジスタの違い
受発光素子とは|フォトダイオードとフォトトランジスタの基礎知識
近接センサや物体検知の回路設計を進める中で、「フォトダイオードとフォトトランジスタ、どちらを使えばよいのか判断がつかない」と迷う場面はないでしょうか。どちらも受発光素子(光を出す「発光素子」と、光を受け取る「受光素子」を組み合わせた光センサの基本部品)の一種で、用途によって向き・不向きが分かれます。本記事では、受発光素子の基礎知識と、フォトダイオード・フォトトランジスタの違い、製品に組み込むまでの進め方をやさしく解説します。
受発光素子は、透過型・反射型のフォトインタラプタをはじめ、さまざまな光センサの土台になっている部品です。発光素子(LED)が出した光を、対象物の有無や位置に応じて受光素子が検知し、電気信号に変換する——この仕組みを理解しておくと、装置に光センサを組み込む際の選定や、既存センサの不具合切り分けがしやすくなります。
受発光素子の選定でよくある3つの悩み
装置メーカーの設計・購買担当者からは、受発光素子の選定にあたって次のような悩みをよく伺います。
- フォトダイオードとフォトトランジスタ、どちらが自社の用途に適しているか判断がつかない
- 検出したい光量や応答スピードに対して、感度が足りるかどうか事前にわからない
- 標準品のままでは筐体内のレイアウトや光学系(レンズ)と合わず、位置調整に手間がかかる
こうした悩みの背景には、フォトダイオードとフォトトランジスタが似た用途で使われる一方、内部の仕組みが異なるという事情があります。フォトダイオードは、受けた光を電流に直接変換する受光素子で、応答が速く、光量の変化を比較的正確に捉えられます。フォトトランジスタは、フォトダイオードと同じ働きに加えて、トランジスタの増幅機能を持たせた受光素子で、微弱な光でも検知しやすいという特徴があります。用途に応じてどちらを選ぶか、あるいは周辺回路でどう補うかを検討する必要があります。
受発光素子を製品に組み込む進め方(4ステップ)
受発光素子を実際の製品に組み込む際は、おおむね次のような流れで進めます。仕様がすべて固まっていない段階でも、用途や困りごとを伝えるところから相談できるケースが多くあります。
ステップ1|検出したい対象と使用環境の整理
まずは「何を、どのくらいの距離・速度で検出したいか」「屋内・屋外どちらで使うか」「周囲の光(外光や照明)の影響をどこまで受けるか」といった使用環境を整理します。この段階の情報が、フォトダイオードとフォトトランジスタどちらを選ぶかの判断材料になります。
ステップ2|フォトダイオードかフォトトランジスタかの選定
整理した条件をもとに、応答速度を優先するか、感度を優先するかで受光素子を選びます。高速な検知が求められる用途ではフォトダイオードが、微弱な光を確実に捉えたい用途ではフォトトランジスタが検討候補になることが一般的ですが、実際には周辺回路との組み合わせで補える部分も多いため、用途に応じた設計判断が欠かせません。
ステップ3|光学レンズとの組み合わせ設計
受発光素子は、単体で使うよりもレンズと組み合わせることで、検知したい範囲に光を集めたり、不要な方向への光の広がりを抑えたりできます。筐体内のスペースが限られている場合は、標準品のレンズでは収まらないケースもあるため、光学特性と設置スペースの両方を踏まえた設計が必要になります。
ステップ4|試作・評価・調整
設計した受発光素子とレンズの組み合わせを試作し、実際の使用環境に近い条件で検知性能を評価します。想定どおりの感度・応答が得られない場合は、素子の配置や回路のパラメータを調整しながら、量産に耐える仕様へ詰めていきます。
コーデンシDHが選ばれる理由|受発光素子の特性を引き出す設計力
コーデンシDHは、長野県諏訪市を拠点に、光半導体を軸とした基板設計・部品実装・光学レンズ設計までを一貫して受託しています。受発光素子であるフォトダイオード・フォトトランジスタの特性を引き出すレンズ設計を得意としており、標準品では合わないレイアウトや検知条件に対しても、用途に応じたカスタム設計で対応できる点が強みです。透過型・反射型フォトインタラプタなど、受発光素子を土台にした光センサのカスタム開発も数多く手がけています。
また、諏訪地域に広がる精密機器・光学レンズ・金属加工・プラスチック成形などのメーカーとの連携により、少ロット・試作・短納期のご相談にも柔軟に対応しています。標準品や大量生産が中心の大手メーカーでは対応しにくい「少量・多品種・短納期」のご要望こそ、コーデンシDHが力を発揮できる領域だと考えています。技術的な詳細については、技術紹介ページでもご紹介しています。
「この用途に合う受発光素子を知りたい」「レンズとの組み合わせから相談したい」という方は、お気軽にお問い合わせください。仕様が固まっていない設計段階からのご相談も歓迎しています。お電話でのお問い合わせは 0266-58-7521 まで承っております。
